7月1日(日) あいにくの雨の中、午前9時30分から名古屋市総合社会福祉会館 7階 中会議室にて、23名の出席者と名古屋市社会福祉協議会から小林陽(あきら)様と内田日佐子様にご参加いただき開催しました。
@平成23年度活動報告(木全代表)
1)平成23年11月 NBN通信第21号発行。
2)平成24年 4月 勉強会・交流会。参加者 25名。
勉強会は「名古屋災害ボラネット」の岡田雅美(ますみ)様から、東日本大震災の被災地におけるボランティア活動の経験からのお話。
3)平成24年 7月1日 総会・交流会
交流会は愛知県立岡崎盲学校音楽科教諭の森崎先生を囲んでの交流行事として 岡崎盲学校の生徒と震災復興応援メッセージCDを作成された折のお話を中心に。
4)前年度から改良を試みていたホームページの「点字情報データベース」は年度初期より稼動した。
皆さんの承認をいただきました。
A平成23年度会計報告(山口)および会計監査報告(住田)
両報告とも承認されました。
B役員・委員 改選
今年度は役員・委員の改選期にあたり、以下のとおり新役員・新委員が選任されました。
【 役 員 】
代 表 中西 和子
副 代 表 細川 陽一(再任)
同 木全 三保子
会 計 大倉 裕子
会計監査 山口 益実
【 委 員 】
広 報 浅田 浩子(再任)
同 石川 布巳代
広 報(点訳) 中井 慶子
【ホームページ管理】
中島 正二(再任)
平瀬 徹 (再任)
山口 益実(兼任)
C平成24年度活動計画
中西新代表から、早い時期に新役員・新委員で相談して決めるので一任して欲しい旨説明し、承認されました。
D平成24年度予算計画
中西新代表から、議案Aの会計報告の中で説明があった 新年度に支出することが明らかなホームページの管理・改善費用とサーバーレンタル料以外は、新年度の活動計画を検討する中で決めていくことにしたい旨を説明し、承認されました。
日 時 : 7月1日(日) 11時〜12時30分
場 所 : 名古屋市総合社会福祉会館 7階 中会議室
参加者 : 23名、他 社協から2名
総会後、岡崎盲学校音楽科教諭 森崎裕美子先生にお越しいただきたくさんのお話をお聴きしました。
はじめに ご自身の紹介、そして学校の紹介をしてくださった後、震災ボランティアとして2011年5月に東日本大震災の被災地(宮城県石巻市)へ行かれた時の写真をスクリーンに映しながらお話ししてくださいました。映像ではわからないけれど悪臭との戦いで、しかもがれきが散乱していて、下を見ながらでも歩くのが大変だったそうです。また、仮設住宅に救援物資を持っていった時にはジャージや 何度でも使用可能な箸が人気。でも一番人気は・・・野菜だったそうです。
一方、震災後新聞やテレビからたくさんのニュースが流れてくるが、中学部の生徒の多くが全盲でテレビなどの映像が分からないために理解できないことが多く、もっと詳しい様子が知りたくて質問が相次いでいた。そこで先生は「自分の目で見て、さらに五感で被災地の様子を感じ取り、子供たちに伝えたい」という想いが強くなり現地に行くことに決めたそうです。
震災直後、高等部の生徒たちは自分たちも何かをしたいと「校門での募金活動」をすることにした。しかし、自分で働いて得たお金ではないし、自分たちが被災地に行っても邪魔になるし、とあれこれ 考え続けた。中学部の生徒の一人は「今回ほど自分が障碍を持っていることで何もできないことを悔しく思ったことはない」と感想を書いていたそうです。
その年、学校では文化祭が予定されており、その中で毎年行っているフィナーレの合唱でオリジナルソングを作ろうと先生が中学部の生徒に提案したところ、「復興支援ソング」を作って歌いたいという話が浮上し、子供たちの熱意に押される形で話が進んでいった。
そこで、子供たちが被災地について知っている情報を各自が持ち寄って話し合い、それらを元にして手紙のように歌詞を書いてくる宿題を出したところ 全員がしっかり提出。その中からみんなで言葉を選んで 曲を作ったそうです。
そして、小学部・高等部の生徒たちも一緒になって練習を始め、特に中学部の生徒は普段の勉強よりさらに自発的に練習を重ね、また一般校の中学の吹奏楽部の皆さんの参加もあって文化祭のフィナーレでは100人以上の大合唱となり感動的な幕切れを迎えたそうです。
しかも この「復興支援ソング」を東北の盲学校・視覚支援学校などに届けたい、という声が子供たちからあがり、CD『希望 〜 岡盲からのメッセージ』を作って 送ることになったそうです。こうしたことは、子供たちの「自分たちに何か出来ることをしたい」と思う気持ちが強かったことはもちろんですが、学校側の応援もあってみんなでやり遂げたたくさんの出来事は貴重な体験となって、彼らの心に深く刻まれただろうと、お話しをお聞きした私たちもうれしく・うらやましくなりました。
そして、練習中の様子を詳しく見せていただけるはずのところ、少し見ることができただけでしたが、私たち点訳者にとってこれも貴重な映像でした。
続いて、作成されたCDの合唱を聞かせていただきました。
言葉の一つひとつが優しい声かけの心温まるもので、歌っている子供たちが語りかけているようでした。
その後、学校が「交流 及び共同学習」として実施している近隣の一般校との交流・そこでの同学年間でのふれあいなどについてお話をお聞きしました。
質問コーナーでは、生徒さん達の就職先の現状・漢字指導について・墨字から点字への切り替えについて・立体図形の子供たちの認識・楽譜点訳の使用状況、点字を使用する先生方の点字と墨字の活用割合などをお訊きすることもできました。
なお、「復興支援ソング」を作る過程で子供たちが書いた作文では、「大変な思いをしている人たちに自分たちにできることは何だろう」と悩み続けている気持ちが「め」の字がたくさん続く点字文面から感じとれましたとのことでした。
また 途中で回覧していただいた学校紹介資料によると
点字使用者は 幼稚部で3名(墨字0名)、小学部13名(3名)、中学部8名(1名)、高等部普通科7名(2名)、高等部本科保健理療科2名(7名)、高等部専攻科理療科3名(6名)
合計 点字 36名(19名)とのことでした。
今回、森崎先生から貴重なお話をたくさん聴かせていただきました。学校関係者の皆様のご理解・ご支援のお陰と感謝申し上げます。
最後に、生徒の皆さんが綴った詩からできた「希望へのメッセージ」を。